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5.すべての姿はCIをつくる

「姿」としての「CI」について、ここではマークとシンボルを一つの典形例として取りあげたが、実際には、目で見える総てのもの。会社の建物、工場等の内・外観は言うに及ばず、極端なことを言えば、社長の顔から従業員の身なりに及ぶまで、「姿」あるものは総てCIをかたちづくる要素となり得るし、それを裏がえせば、恐ろしいことに当事者は全くその気はなくとも逆効果のCIを、どんどんかたちづくっていることもあり得るのである。
CIというものは、あくまで自己認識であり、自己表現であるからには適切≠ニいうことは絶対条件ともいえることで、身分不相応な身なりは意味がないし誤解を受ける。しかし常に理想を求める姿、向上性を上手に表現することは大切である。先にも述べたように、姿のCIで、自分自身で創り上げて行く部分と、自分が選定する部分がある。実際には、先づこの自分で選定する部分、マークのデザインを決めるとか、シンボルをつくる、モニュメント(記念碑)を建てる、建築物を計画し、デザインし、建てる。こうしたことは、実は造る仕事であっても、CIのエレメントを選択決定することになるのである。しかも、この選択のグラウンドはそれこそ人類何千年の文化と現代文明のすべてであり、その中から自由に把み出すことが出来るわけで、そのための、如何なる努力も決して充分過ぎることはないはずである。CIの、姿による表現は、最も有効な手段であるだけに、しっかりとしたコンセプトが建てられることが、何よりも大切であろう。

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